【予測】高市政権の大勝で「円安」が再加速する理由と時期

【予測】高市政権の大勝で「円安」が再加速する理由と時期

選挙後の「円高」は一時的な調整に過ぎず、中長期では「積極財政×利上げ抑制」のポリシーミックスが強烈な円安圧力を生むことが懸念されます。

なぜ今、円安トレンドへの回帰が予測されるのか?

衆議院選挙(2026年2月)での自民党大勝を受け、マーケットは「政治の安定」を好感して一旦は円高・株高で反応しました。しかし、投資家の関心はすでに「第2次高市政権がもたらす副作用」へと移っています。

高市首相が掲げる「責任ある積極財政」は、本来なら金利上昇(円高)を招くはずですが、政権が景気への配慮から「利上げ」を強く牽制することで、世界でも稀な「金利を上げられない国・日本」という構図が鮮明になりつつあるからです。

円安を一段と進める「3つの構造的要因」

① 政治による「利上げ抑制」の圧力

積極財政を支えるには、政府の借金コストを抑える必要があります。政府が日銀に対し、早期の利上げを控えるよう暗に圧力をかければ、日米の金利差は縮まらず、投機的な「円売り」に拍車がかかります。

② 3月の重要イベント(人事と外交)

直近の注目は、3月の日銀審議委員の人事交代です。ここで緩和派(リフレ派)が起用されれば、「日銀の独立性低下」と見なされ、円売り材料となります。また、トランプ米大統領への「防衛費増」などの手土産約束は、外貨需要(円売り・ドル買い)を直接的に増やす要因となります。

③ 巨額の利払い負担という「詰み」の状態

長期金利が1%上昇するだけで、国の利払い費は数兆円単位で膨れ上がります。これを避けるために日銀が指値オペなどで金利を低く抑え込めば、通貨としての「円」の価値は毀損し、強烈な円安(キャピタル・フライトのリスク)を招くことになります。

円安はいつ、どこまで進むのか?

今後のターニングポイントは、予算編成と日銀会合が重なる2026年3月下旬です。

  • 短期(〜3月): 選挙の余韻による乱高下が続く。
  • 中長期(4月以降): 積極財政の具体策(消費税ゼロ政策の進展など)が見えてくるにつれ、財政悪化懸念から「悪い円安」が定着するリスク。

「積極財政」と「利上げ抑制」の組み合わせは、株価にはプラスに働く側面もありますが、円安による輸入物価の上昇を通じて国民生活にコスト増を強いることになるのではないでしょうか。